真鍮廃材と共に新しい道を進んでいくにつれ、「廃材」という言葉に違和感を感じるようになりました。
私たちにとっては「廃材」という存在であったものの、彼らはまだ名前の無い可能性を持った「何か」なのだと。
まだ活かしきれていない。どうしていくべきか…と、自分の進む道が細く危うくなったように感じていた矢先、ある【つぶやき】と出会いました。
そこには「廃材を使ったモノづくりのアイディアを考えます。デザイナーとして独立したばかりで少しずつ実績を作れればと考えています。」と書かれていました。そのつぶやきをみて、私は即座にDMを送りました。
一つのつぶやきと一通のDMから出会うことになったのがインテリアデザイナー・櫻井春彦氏でした。
この今風な出会いから、私たちは沢山の会話を重ね、短い時間の中でも信頼関係を築き上げました。
櫻井氏が描き大切にされている想いと、私の考えている価値観と視点が一致していたことがこの信頼関係の根幹にあります。そして、デザイナーとして櫻井春彦氏を迎えてから、YOSHITOKUのデザインに関する一切を全てお任せし、口を挟むことはしませんでした。静かに発する言葉とそのまっすぐな眼には、彼の人間性である誠実さと情熱と本気が感じられたからです。そのモノが世の中に受け入れられるのか、売れるのか、何に使うのか、そのことは全く未知でしたが、私はそのことより彼がこだわる「美しく豊かなもの」人のため、世の中のためを想いデザインとして形に表していくその姿勢を信じたいと懸けてみたいと思ったのです。
デザイナーと真鍮廃材と町工場職人。この結びつきが、それぞれに得意とすることを活かし共栄していく、その先にモノが「そこに在る美しさ」にたどり着くのだと。そのことを彼は教えてくれました。
私たちは、櫻井春彦氏の益々のご活躍を応援しています。
YOSHITOKU DESIGN・DIRECTION
インテリアデザイナー 櫻井春彦
HP:https://haruhiko-sakurai.com/